関節痛の鑑別
どうもKyです!
今日は関節痛の鑑別です。
見逃しては行けない疾患
化膿性関節炎
悪性関節リウマチ
commonな疾患
偽痛風
関節リウマチ
変形性関節症
外傷
関節痛をみたときには
①関節痛or関節外痛
②炎症性or非炎症性
③単関節or多関節
の3つをみましょう
①患者は関節外の痛みでも関節が痛いと訴えることが多いです。
身体診察で、他動運動でも痛みが見られた場合や、特定方向だけでなく全方向に対する可動域制限がみられた場合には関節痛と考えましょう
②炎症性or非炎症性か
炎症の主徴である発赤・熱感・腫脹がある
朝のこわばりが長時間持続する(30以上)
運動開始時に疼痛がある
これらの特徴がみられれば炎症性と考えます。
代表的な疾患としてRA・SLEが挙げられます。
非炎症性の場合、多くは加齢によるものが多く、変形性関節症を1番に考えることになるかと思います。
③単関節or多関節
炎症性の関節痛であればそれが単関節なのか、多関節なのかで想起する疾患が変わります。
単関節炎として頻度が高いのは
多関節炎の場合は
RAを始めとするリウマチ性疾患(膠原病)
感染症(ウイルス性肝炎、伝染性紅斑、HIV、IE)などが挙げられます。
薬剤性にも起こることがありますので、病歴や身体所見が大事になります。
例えば、家族歴・性交歴・眼や口腔内・消化管の症状や、レイノー現象など鑑別を考えながら診察をすすめます。
化膿性関節炎は、致死率が高く、治療開始が遅れるとその後の機能回復にも影響がでるため、単関節炎をみた場合にまず除外しなければなりません。
病院には、関節疾患や・DMの既往がある方が関節の激痛・発赤・熱感・腫脹で来るというのが典型的かと思います。
鑑別には関節穿刺で関節液が混濁し、発熱がみられているときに疑います。関節液には大量の白血球がみられるはずです。
もう一つの見逃してはならない疾患である悪性関節リウマチ(MRA)
これはRAに血管炎など関節外の症状を認めたものをいいます。
RAの既往のある方が、発熱、間質性肺炎や心膜炎などを伴っている場合にはこれを考えましょう。
RAとは異なった検査所見も知っておく必要があります。
それは血清補体価です。
RAでは補体価は上昇しますが、MRAでは補体価が低下してきます。
国試的にはそれほど重要ではないと思っている方も多いと思いますが、実臨床に出てからはよく遭遇するので知っておいて損はないと思います!
ではでは!
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