不眠患者への対応まとめ(意識障害の鑑別も)
どうもKyです!
今日は病棟患者の不眠に対する対応について
どのような診療科に進んだとしても病棟業務の中で経験するであろう不眠をみた場合の考え方をまとめてみようと思います。
考え方の流れとしては
①意識障害の有無を考える
②せん妄とそれに対する対処法を考える
③適切な睡眠薬を処方する
という感じです。
①意識障害については
有名な鑑別リストとしてAIUEOTIPSをありますね
この鑑別を除外していけばいいと思います。
AIUEOTIPSについて詳しくは別記事で紹介します
②せん妄
せん妄の診断基準は
1注意を集中し、持続し、転導する能力の低下を伴う意識障害
2認知の変化または、認知症ではうまく説明できない知的障害の出現
3その障害は短期間のうちに出現し、1日のうちで変動する傾向がある
4病歴、身体診察、または臨床検査所見から、全身性内科疾患の直接の生理的な結果であることを示す
この1〜4をすべて満たすものとされます。
といってもこれを暗記して照らし合わせていくのは無理がありますし、国試でもこの細かい内容を求めてくる問題もありません。
なのでイメージとして、
もともと認知症があるひとが入院などで環境が変わって意識障害を起こしている
と考えましょう。
さきほどの意識障害の鑑別リストの中にせん妄は含んでいないのですが、せん妄は意識障害の一つとして考えられています。
(国試でも「せん妄は意識障害がある」と覚えて問題ないです)
せん妄の患者さんをみたときはいわゆるメジャートランキライザーをいわれる薬を使います。抗精神病薬がこれにあたります。
また薬剤だけでなく、環境調整も行いましょう。
日光を浴びる、家族の面会、カレンダーや時計を設置するなどです。
これはせん妄の予防にも大事ですので、認知症患者の入院の際には最初から意識できるといいですね。
③最後に不眠に対する処方です
まずは問診で不眠が具体的にどのようなパターンなのかを評価します。
熟眠障害
といったパターンがあります。
これに合わせた処方をできるようにしましょう。
不眠の薬として
マイスリー、ハルシオンなどは聞いたことがある方も多いと思いますが、これらは2,3時間が半減期と短く入眠困難を主訴としてもつ場合に効果的です。
デパスなどは半減期が6時間以上と少し長いので中途覚醒がある方に処方するなど、どの薬剤が効果的かはその都度考えて処方できるようになりたいものです。
ではでは!
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